世界の人口は1999年の60億人から2050年には90億人にまで増加すると予測されています。 食糧問題もさることながら、90億人もの人類の生活を維持していくために必要なエネルギーは どのようにして確保していけばよいのでしょうか? これは深刻な問題です。
人間の生命を維持していくために必要な「生理エネルギー」は1日当たり2,500キロカロリーですが、 これに対して生産活動に使われる「社会エネルギー」は1日当たり4,300キロカロリーだそうです。 これは、私たちが普通に生きていく(日常生活する)のに必要なエネルギーを1,800キロカロリーも上回っている、 いわば余分のエネルギーがこんなにもたくさんあることを意味しています。
もちろん動物的に生きていくことと、社会人として生きていくことは意味が違いますから、一概には言えませんが、 この余分のエネルギーが適正かどうかは疑問です。この余分のエネルギーが社会的な生産活動の結果として、 地球環境の変化に大きな影響を及ぼしてきたということが言えるからです。
「世界の人口」と「総エネルギーの需要」そして「総エネルギーに占める電力需要」の3項目について増加傾向を調べた図表が次のとおりです。
どこから来ガス
この図でわかるように、人口の増加のスピードに比べて、「総エネルギーの需要」と「総エネルギーに占める電力需要」とほうが、 より増加のスピードが大きいことがわかります。今後さらに人口が増加していけば、総エネルギーも電力エネルギーもさらに増大していきます。
世界主要各国の人口とエネルギー消費量をあらわした図表が次のとおりです。
アメリカは世界の5%の人口ですが、21%のエネルギーを消費しています。まさに世界一のエネルギー消費大国です。 石油産油国でありながらも外国から石油を輸入し、国内で惜しみなく使っている。電力を含むエネルギー価格が格段に 安く設定されており(アメリカの家庭用の電気料金は日本の半額以下)、結果的に超大国としての経済活動を優先して、 環境保全活動が後手に回っている。アメリカの地球環境保護に対する姿勢の甘さが指摘されているのはこのためです。
また、中国やインドがこれからアメリカ並みのエネルギー消費をおこなうようになるとすると、 世界のエネルギー消費量は爆発的に増大することになります。現状では中国やインドは、 石油や天然ガスなどの化石燃料に多く頼っているわけですから、そうなってくると世界の温室効果ガスの 排出量はますます増加してくることは間違いありません。
スキューバダイビングは、化学及びガスに関連している方法
いま世界で使われているエネルギーの大半は化石燃料です。これらはすべて地球が長い年月をかけて自ら生み出した燃料です。 石油も石炭も天然ガスも太 古の時代にうずもれた動植物の死骸が変質してできた有機物なのですから。
石油はいまのペースで採掘されるとすると、あと40年ちょっとで無くなります。 私たちが生きているうちに枯渇してしまうということになりかねません。ウランにしても85年です。 クリーンなエネルギー源として考えられている原子力発電の燃料が85年ほど(私たちの子どもの代?) でなくなってしまうというのも驚きですね。一度燃料をいれたら、その後何カ月も何年も運転を続けていけるような 万能な発電機関のイメージがありますが、燃料を取りつくしたら、その後はどうなるのでしょうか?
このような間違いなくやってくる状況に対して、手をこまねいていてはまさに世界の将来は真っ暗やみです。 エネルギーや食糧の奪い合いが民族紛争や第三次世界大戦の原因になったというような事態は避けなければなりません。
化石燃料の燃焼によるエネルギーの代わりに、クリーンなエネルギー(再生可能なエネルギー)を生み出して使うことしか地球の未来はありません。
どのように私は、ハードドライブの左側の量を知っていますか?
ドイツ政府が発表した再生可能な自然エネルギーの利用予測によると、現在主流となっている化石燃料は2030年ごろをピークに減り始め、 2050年には総エネルギーの半分ほどに低下し、2100年には自然エネルギーが主力になると予測しています。
そして自然エネルギーの積極的な利用の中でも、太陽光エネルギーの利用が鍵となると述べられています。 ただしこれらは予測です。予測が現実になるかどうかはわかりません。私たち一人ひとりの意識を高め、 一人ひとりの努力を積み重ねていくことによって、初めて現実が変わります。
エネルギー問題は我が国においても同様です。日本で消費されるエネルギーはその90%近くも海外からの輸入に依存しています。 オイルショックのように海外からの石油の価格変動によって国内の経済活動とわれわれの生活は大きな影響をうけるわけですから、 島国の日本としては、エネルギーの自給率を高めることは不可欠です。
2004年に発表された政府の見通し「総合資源エネルギー調査会需給部会」によると、2030年の日本のエネルギー消費量は 人口の減少によって頭打ちになる、さらには省エネ技術の進展によっては減少するだろうと予測されています。
ただし、ここには環境保護の観点からの落とし穴もあります。いくら人口が減少したとしても、二酸化炭素の排出量の多い 化石燃料を使った発電(火力発電)に頼る限りは、温室効果ガスによる地球温暖化の防止にはつながりません。
私たちが使う電気(1次エネルギー)を効率が悪い火力発電に頼っている(日本の電力供給量の6割は火力発電による)限りは、 電気を使えば使うほど二酸化炭素の排出量を増加させることになるからです。政府の見通しでも全体のエネルギー消費量は減っても、 電力消費量は増加を続けるという予測が立てられています。
大事なことは、1次エネルギーの供給そのものを太陽光発電や風力発電、波力・潮力発電、地熱・太陽熱発電といったクリーンな 自然エネルギーに転換するということではないでしょうか。
世界中のどこでも、だれもが得られる
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